【2022年法改正版】派遣社員が育児休業給付金をもらうための注意3選
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派遣社員の育休手続きもしてきたベンゾー(@ikukyu_hotline)です。
「派遣社員が育児休業給付金をもらうために」ってことで、こんなツイートをしました。
この記事ではツイート内容をさらに詳しく解説します。
- 派遣社員の自分でも育児休業給付金をもらえる?
- 派遣会社の担当に聞いたけど、説明がフワッとしてる
- 自分で調べたけど、正しいか不安
派遣会社に育休のことを聞いたけど、回答が不安・・・
今後妊娠したときのために派遣会社に育休の質問をしたけど、なんか微妙な回答。
もしも育児休業給付金をもらえなかったら。。。
そんな方のために今回は「派遣社員が育児休業給付金を受けとるために注意すること」を解説します
派遣社員もちゃんと育児休業給付金をもらえます。安心してください
派遣社員が育児休業給付金を受けるために注意することは、以下の3点です。
- 一般的な条件+派遣だから必要な条件をおさえる
- 派遣会社が育休に詳しいこと
- 派遣会社が育休に協力的であること
この3点をおさえれば、育児休業給付金を受けれるようになります。
「今は働いてないけど、働いたとしてもしっかり育休を取りたい」って方には派遣社員がオススメ!
なぜなら派遣は育児と仕事の両立がしやすい働き方だから。理由はコチラの記事で解説しています。
この記事の情報は・・・
- 厚生労働省管轄の育児・介護休業法
- 雇用保険手続きの手引き-育児休業給付について
- 雇用保険に関する業務取扱要領-育児休業給付関係
- 雇用保険に関する業務取扱要領-一般被保険者の求職者給付
- 法令検索サイトe-gov-育児介護休業法
を要約した内容になっています。
【注意①】一般的な育休の条件+派遣だから必要な条件をおさえる
2022年法改正。「派遣だから必要な条件」はほぼ無しに
良い情報です。
従来は派遣だから(契約社員)必要な条件がありましたが、2022年4月以降の育児休業からは法改正で撤廃されました。
「派遣だから必要な条件」の完全撤廃じゃないけど、一番厳しい条件が無くなりました。
育児休業給付金の専門家として、2022年4月以降に育児休業を取る方は、仕事選びの点でかなり優遇されると見ています。
一般的な条件をおさえる
「派遣だから必要な条件」が撤廃されたとはいえ、一般的な条件にも厳しい条件が残ります。
一番重要なものは「11日以上出勤を12ヶ月以上」。
基礎日数を数えるやつだね。
そうです!この条件には例外や例外の例外もあるので、簡単にあきらめないようにしましょう。
よくわからなければ、私に直接相談をしても良いです。
「1歳6ヶ月までに契約が満了するか?」はレアケース
「派遣だから必要な条件」として「子供が1歳6ヶ月になるまで労働契約の満了が明らかでないこと」があります。
これは勘違いしている方が多い条件。この条件がクリアできずに育児休業を取れなくなるってケースはほぼありません。
どういうこと?
法律ではよくある書き方で、「満了が明らかでないこと」というのは「100%満了する」はアウトだけど「99%満了する」はセーフという意味です。
一般的に派遣(契約社員)の雇用契約書では、「契約更新」について書かれています。
この「契約更新」が「契約期間満了後は更新しない」ならアウト。
「更新する可能性がある」ならセーフです。
基本的に派遣社員というのは、3ヶ月や6ヶ月おきに更新を重ねていくので、「更新しない」となっているのはレアケース。
つまり、ほとんどの派遣社員は「更新するかもしれない」であり、問題ありません。
派遣会社からもらってる雇用契約書を確認してみましょう
「同じ事業主のもとで1年以上働く」は撤廃
2022年4月以降、一番厳しい条件「同じ事業主のもとで1年以上働く」が撤廃されます。
「同じ事業主のもとで1年以上働く」という条件は、派遣であれば同じ派遣会社(派遣先ではない)で1年以上働いていることという意味。
派遣先(実際に働いているところ)は変わってても良いんですね
その通り!あくまでも派遣社員は派遣会社の従業員です
でも「11日以上出勤を12ヶ月以上」って条件をクリアするなら、どっちみち1年以上働いているんじゃないの?
そうとも限りません。
「11日以上出勤を12ヶ月以上」は転職をしても一定の条件下で通算して考えられるので、育休を取る会社だけでクリアしなくても良い条件です。
例えば・・・
「A社で10ヶ月。転職してB社で2ヶ月働き、B社で育休を取る」
って場合は、育児休業給付金を受けとれるわけです。詳しくはコチラの記事をご覧ください。
過去に私に相談をされた方で、1年以上働く前に育休を取るべき時期が来てしまった方がたくさんいます。
有給休暇でなんとかできた方もいれば、諦めて退職した方も。
同じように1年以上働いていない方でも、2022年4月以降は育休を取れるようになります。
【注意②】派遣担当者が育休制度に詳しいこと
うまく制度を利用できるように導いてもらう
育休制度に詳しい担当者には、うまく制度を利用できるように導いてもらいましょう。
育児休業給付金の受給条件ギリギリで働いている方なら、クリアできるかどうかは産休直前の動きで決まってきます。
出産前後の方が使える制度はたくさんあるので、使える制度を使いつつ、育児休業給付金の条件をクリアできるように導いてもらってください。
出産前後ってそんなにたくさん制度があるの?
その時期しか使えないようなものが、たくさんあります。
- 残業の禁止
- 深夜勤務の禁止
- 時短勤務
- 母性健康管理措置
- 子の看護休暇
などなど
派遣担当者が制度に詳しければ、無理のない働き方で給料も育児休業給付金ももらうことができます。
詳しくない担当者の言うことは受け入れない
育休制度に詳しくない担当者が言うことは受け入れすぎないようにしましょう。
特に育児休業給付金は、当サイトでも解説しているように複雑な条件や例外があります。すべて理解していない人から「受給条件をクリアできてないですねぇ」とか言われたとしても、諦めるべきではありません。
「条件クリアしてないと思ったらクリアしてた」ってこともあるの?
あります。私への相談でもよくあるケースです
育休制度は難しいものや法改正が多いので、担当者によっては詳しくないこともあります。
「この人あんまり詳しくないかも」って思ったら注意しましょう。
でも詳しいかどうかの判断ってどうすれば良いの??
ほぼ勘になります。でも心配なら次に紹介する方法を試すと良いです
「自分の担当者が詳しいか判断できない!」って方は次に紹介する方法「本部にも聞く」がオススメです。
担当者が詳しくないなら本部にも聞く
担当者が詳しいかどうかわからないんだけど・・・
そんなときは派遣会社の本部に聞きましょう
私の相談者でも、担当者が詳しくなくても派遣会社の本部は詳しいというケースが多いです。
担当者に聞いて納得できず、本部の方に聞いたら育児休業給付金を受給できたというケースもあるので、気になることがあれば遠慮なく聞いてみましょう。
一般的に派遣会社の人は派遣社員に対して優しく受け答えをしてくれます。
※派遣会社にとって、派遣社員は良い意味で大事な商品なので。
本部も詳しくないなら、別の派遣会社を検討する
まれに本部の方も詳しくないっていう話を聞きます。
担当者も詳しくないし、本部も詳しくないんだけど。。。
派遣会社にこだわりが無いなら、別の派遣会社に登録するのをオススメします
本来なら、会社の人に聞けない場合は労働局やハローワークといった行政に相談をするところ。
ただ、今の派遣会社にこだわりが無い限り、別の派遣会社に登録し直すことを検討しても良いと思っています。
派遣で働くということは、派遣会社自体がどこであっても働く内容に影響ありませんからね。別の派遣会社から今と同じ派遣先を選ぶこともできるかもしれません。
だったら、育休制度に詳しい派遣会社に登録した方が良いです。
【注意③】派遣会社が育休に協力的であること
表向きは育休に協力的と言いつつ、実際は違うところもある
派遣会社の公式サイトでは「子育て世代を応援してます!」的なコメントを書いているけど、実際に働いている方に聞くと話と違うということも。
ひどいところだと育休の話をすると露骨に嫌な顔をされるとか。
これは相談者さんの実体験です
一方で、本部の方が本当に育休制度に詳しく、状況に応じて適切な制度の提案をしてくれるという派遣会社の話も聞きます。
育休も1歳まで当然取得。場合によっては延長もしっかり確保。
派遣会社に登録するだけで、一流企業の正社員かと思う高待遇を受けていました。
1年未満の育休を認めているかが重要
派遣会社を選ぶ上で、一番重要なのが「1年未満の育休を認めているか」です。
それは2022年の法改正で撤廃されたのでは?
似てるけど、もうひとつ違う制度が残ってるんです
先に解説した「法改正で撤廃された条件」に似てますが、少し違います。
法改正で撤廃されたのは、「1年未満の契約社員は絶対に育休を取れない」という制度。
ここで書いているのは「1年未満の社員に育休を認めなくて良い」という制度。
違いは、会社がOKと言ったときに取れるかどうか。
残ったのは「会社がOKと言えば育休を取れる」制度の方
「派遣会社」がOKと言えば、「派遣先」がダメと言っても育休を取れるの?
取れます。派遣の場合、決定権は派遣会社が持っています
今後新しく派遣会社に登録をするなら、「1年未満の育休を認めているかどうか」が重要なポイント。
「認めている派遣会社に登録すれば育児休業給付金を得られたのに、認めていない派遣会社に登録したばっかりに給付金をもらえなかった・・・」なんてことになることも。
ちなみに私の知る限り「ヒューマンリソシア」は「1年未満の育休」を認めています。
- 法改正の後も、1年未満の派遣社員に育休を取らせないことは可能
- 取らせるか取らせないかは、派遣会社が決定権を持っている
- 派遣会社の登録をするなら、1年未満の育休を認めているかどうかがが重要
【実体験】入社一年未満でも育休可能な派遣会社3選
派遣でしっかり育休を取りたいなら、派遣会社を選ぶポイントは以下の通り。
- 大手の派遣会社であること
- 育休に前向きであること
- 育休制度に詳しいこと
①ヒューマンリソシア|1番おすすめ。本部が育休に詳しく、会社も前向き
ヒューマンリソシアは全国28拠点を持ち、従業員数700人超の大手派遣会社。
私に育休の相談をした方からの情報によると、本部の育休担当者はかなり制度に詳しいとのこと。会社自体も育休には前向きです。
そして何より嬉しいのが「入社1年未満の派遣社員の育児休業を認めている」という点。
妊娠のタイミングを気にしなくて良いんだ!
「入社1年未満の派遣社員の育児休業」は断ることができると、法律で決まっています。
しかし、ヒューマンリソシアは断らないことにしています。
就業規則を見させてもらったところ、育休を断る旨の条文はありませんでした。
さらに担当者に確認をしたところ「就労をする前に産休育休制度の説明」をしていることもわかりました。
この記事を書いている時点(2022年4月以前)で「産休育休制度の説明」というのは、法律上会社の義務になっていません。
しかしヒューマンリソシアでは就労前にキチンと説明をしてくれる。
詳しくない人でも安心して働けるね!
「育休を認めてもらえず給付金をもらえない」ということが無いのが嬉しいですね。
②テンプスタッフ|育休に前向きな派遣会社
テンプスタッフは色んな業界で働ける大手派遣会社。
私に相談をしに来た方によると、会社として育休に前向きな様子。
周りの目を気にせずしっかり休めそう!
残念ながら就業規則は見させてもらえなかったので、「入社1年未満の派遣社員の育休」がどうなるかは不明です。
ただ私に育休の相談をしに来た方に確認したところ、複数名の方から「入社1年未満で育休を取らせてくれた」と報告を受けています。
近々出産の予定がある方は、就労前に確認をしておきましょう
③リクルートスタッフィング|1年未満の育休を認めた会社
リクルートスタッフィングは紹介できる仕事数の多い大手派遣会社。
私に相談をしに来た方によると、1年未満の育休取得を認めたそうです。
本部に聞いてくれたので確実だね!
複数名から1年未満の育休を認めたという話が出ていますし、育児について理解のある会社であることは間違いありません。
育休の不安がある方は早めに登録をしておきましょう。現在働いていても登録可能です
オススメしない|育休を取りにくい派遣会社
私に育休の相談をしにくる方の中には、派遣会社によって結構ひどい目に合っている方もいます。
- 明らかな法違反をしてくる
- 育休制度にまったく詳しくない
- 「育休大歓迎」と説明しつつ、育休を取ると嫌な顔をされる
会社名はあげられませんが、私からオススメすることは絶対にありません。
でも大手派遣会社なので、CMもネット広告もよく見ます。
もし、自分が勤めている派遣会社に不安や不満があるのなら、先に紹介したオススメの派遣会社に変えてみてはいかがでしょうか?
特に「ヒューマンリソシア」「リクルートスタッフィング」は「1年未満の育休」を認めている派遣会社。子育て世代なら登録必須の派遣会社です。
まとめ|派遣社員が育児休業給付金をもらうための注意3選
- 「派遣だから必要な条件」はほぼ無くなる
- 担当者か本部が育休に詳しい派遣会社を選ぶべき
- 育休を取れるかは派遣会社次第なので、協力的なところに登録
派遣(契約社員)だから必要な条件の内、一番厳しい条件が撤廃。
ただし、似ている条件が残ってしまった。というのが2022年4月の法改正。
今まではどの派遣会社に登録をしていても、育休を取れないケースは取れないとなっていました。
しかし2022年4月からは登録してる派遣会社によって、育休を取れるかどうかが変わることに。
これから登録する方は、育休に協力的な派遣会社を選びましょう